ゲゲゲの女房

by 七色カラス on 3月.13, 2010, under 自伝・エッセイ

ゲゲゲの女房
人生は…終わりよければ、すべてよし!!
武良 布枝(むら ぬのえ)著、 2008年3月 実業之日本社

2010年4月スタート(3月29日放送開始)のNHK朝ドラ『ゲゲゲの女房』の原作。

「ゲゲゲの鬼太郎」の作者・水木しげるさんの奥様・武良 布枝(むら ぬのえ)さんの自伝。

島根県 安来(やすぎ)市 生まれ育った布枝さんが、子供のころ、おばあちゃんから色々な怖いお話をしてもらうあたりから物語は始まる。

大人になって、目と鼻の先ともいえる鳥取県境港市出身の売れない漫画家 水木しげるさんとお見合い結婚する。

お見合いから、わずか5日で結婚式というスピード結婚。

当時のエピソードを水木しげる氏ご自身が描いた漫画(他の本で刊行されたものなど)が、そこかしこに差し込まれていて、思わず笑ってしまう。

ゆったりとした語るような文章で、水木しげるさんと奥様の、当時のエピソードが目に浮かぶよう。

特に『ゲゲゲの鬼太郎』がヒットする以前の極貧生活を、時に涙を流しつつ、時に水木さん流 極貧の楽しみ方に一緒にはまって熱中してしまったり、つらい生活の中でも、仲むつまじい夫婦の生き様がほっこりと描かれている。

この書評ブログを書いている私自身からすると、水木さん夫妻が、ちょうど私の両親の世代と大体同じなので、うちの両親が結婚した当時もこんなだったんだろうか?とか。あ、そうそう、自分が子供の頃も、そんなことあったよなぁ、などと懐かしく感じる場面もありました。

それに、「ゲゲゲの鬼太郎」のことはテレビアニメで観て知っていましたけれども、水木しげるさんやご家族のことはほとんど知らないわけですから、この本を読んで、奥様や水木さんのご苦労をたくさん知りました。楽しいエピソードもたくさん知りました。

「あぁ、これは朝ドラにもなるわいな」とも実感しました。

そして、貧乏だろうが、豊かだろうが、大事なものは何なのか、ということも少しわかったような気がします。

また、読み進むうちに、この場面は、朝ドラ主役の松下奈緒さんはどうゆう風に演じるのだろうか? とか考えて、楽しみになりました。

読みやすくて、すーっと読めてしまう作品。

【おまけ】挿入されている水木しげるさんの作品の一部
水木しげるさん自身による自伝マンガ
ボクの一生はゲゲゲの楽園だ〈1〉―マンガ水木しげる自叙伝


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